eIDAS とは何ですか?
eIDAS は、Electronic Identification, Authentication and Trust Services(電子識別、認証、および信頼サービス)の略で、EU 加盟国の電子識別およびトラストサービスを規定する EU 規制 910/2014 の通称です。eIDAS は、電子取引に紙文書と同等の法的効力を与える電子本人認証(eID)、電子署名、タイムスタンプ、e シール、その他の認証証明に関する規格を EU 全域を対象に規定しています。eIDAS 規制は 2016 年 7 月 1 日から EU 全域で施行されています。eIDAS が管轄するトラストサービスの例を以下に挙げます。
- 法人および自然人に関連付けられる高度電子署名および適格電子署名
- 法人および自然人に関連付けられる高度 e シールおよび適格 e シール
- 電子本人認証(eID) - 現在デジサートでは提供していません
- 適格タイムスタンプ
- ウェブサイト認証の為の適格証明書(QWAC)
- 電子登録配布サービス(ERDS) - 現在デジサートでは提供していません
- 検証サービス - 現在デジサートでは提供していません
デジサートは、系列会社の QuoVadis を通して、欧州の適格トラストサービスプロバイダ(QTSP)として業務を行っており、ベルギーとオランダの EUTL(EU Trust List)に登録されています。DigiCert® Document Signing Manager はこれらの機能の一部をサポートしています。
ZertES とは何ですか?
ZertES は 2003 年 12 月 19 日に承認されたスイス連邦法で、トラストサービスプロバイダが電子署名を伴う認証サービスを使用する際の条件を規定するものです。ZertES は、EU の eIDAS 規制と同様の階層構造および基準で定義されています。最高レベルの保証である適格電子署名は、手書きの署名と同等の効力を持ちます。
デジサートは、系列会社の QuoVadis を通して、スイスの適格トラストサービスプロバイダ(QTSP)として業務を行っており、DigiCert® Document Signing Manager は ZertES 規制の要件をサポートしています。
欧州の各国はどの規制に準拠しているのですか?
電子署名とトラストサービスは、以下の規制によって管理されています。
- 欧州加盟国: eIDAS
- スイス: ZertES
- 英国: UK eIDAS 規制。これは、EU の eIDAS 規制を英国向けに修正したものです。英国 eIDAS 規則では、EU の eIDAS サービスを英国で認知して利用することが許可されていますが、英国の eIDAS 適格トラストサービスを EU で認知できるようにする相互協定は存在しません。
なぜ欧州が安全な署名で世界をリードしているのですか?
EU は eIDAS により、人と企業と行政がオンラインおよびデジタル取引でより高いセキュリティと利便性を実現できるように基盤と明確な法的フレームワークを定めました。また、eIDAS は EU 加盟国の重要な目標である安全な越境取引の実現においても重要な役割を担っています。