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世界のIT・情報セキュリティリーダーたちが、デジタル技術の信頼性を欠いたセキュリティはセキュリティではないと考えている理由とは?
2023年8月15日よりCertCentralのサインインではユーザ名とパスワードのほかにワンタイムパスワード(OTP)もしくはクライアント証明書の二要素認証による提示が必要となりました。 設定等についてはこちらのKnowledgeを参照ください。
IETF(Internet Engineering Task Force)は、TLS や S/MIME など広く知られた標準をはじめとする、インターネットに関する標準を策定する団体です。IETF は年 3 回、会合を開いており、世界中から参加者が集まっています。デジサートは IETF に積極的に参加し、インターネットでの信頼の定義を後押ししています。7 月下旬にサンフランシスコで開催された直近の会合の最新状況をまとめてお伝えします。
IETF は、ネットワーク設計者、運営者、ベンダー、研究者が連携してインターネットに関する標準を策定、推進する、大規模な国際的オープンコミュニティです。IETF の主要目標は、インターネットが機能するためのさまざまな仕様を定義する Request for Comments(RFC)という技術文書の作成、維持により、インターネットの円滑な運用と進化を図ることです。この RFC は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)をはじめとする、最新のインターネットの基盤を形成する多数のプロトコルを定めています。9,000 件を超える RFC がすでに作成されました。IETF を通して、エンジニアは自身の実装をお互いにテストし、相互運用性を確認することも可能となっています。
IETF は一連の作業グループを通じて運営されており、各グループはインターネット技術の特定分野に集中して取り組んでいます。これらのグループは新しい標準や既存の標準の改善について議論し、設計、開発を行います。IETF はオープンで協調なスタイルで運営されており、技術者、研究者、開発者、利害関係者などが参加しています。
デジサートは IETF で主導的な役割を担っています。多くの作業グループの議長を務め、積極的に参加し、参加者である他の認証局と緊密に連携しています。セキュリティ分野で注目を集めるトピックと作業グループの多くは、デジタルトラストにとって不可欠です。そのため、デジサートは標準化に関して、他の業界のリーダーとの連携に積極的に取り組んでいます。デジサートは IETF において、TLS(Transport Layer Security)、PKI(Public Key Infrastructure)、CT(Certificate Transparency)、ACME(Automated Certificate Management Environment)など、さまざまなセキュリティプロトコルおよび標準に関する議論、フィードバック、実装に参加しています。
耐量子コンピューターへの移行 — 耐量子コンピューターへの移行は引き続き IETF の注目トピックです。特に注目が集まっているのは、電子署名は今後どのように機能すればよいかという点です。デジサートのエキスパートは、業界が耐量子テクノロジーの最新情報を把握する助けとなる PQC For Engineers のドラフト作成を後押ししています。デジサートはまた、LAMPS 作業グループの議長を務めています。この作業グループにおいて、米国商務省標準化技術研究所(NIST)の新しいアルゴリズムは既存の署名、証明書、鍵管理の標準に組み込まれています。
量子コンピューターが登場する正確な時期はまだわかりませんが、登場が必然であることは明らかです。デジサートは他の認証局とともに、耐量子コンピューターの時代に証明書がどのように機能するかを決定しようとしています。また、厳選された耐量子コンピューターアルゴリズムを IETF プロトコルと電子証明書に組み込むために、NIST と緊密に連携しています。さらに、デジサートは、組織が耐量子コンピューター暗号への移行戦略について今すぐ議論を開始することを強く奨励しています。これまでのブログで移行のヒントをご紹介しました。
自動化 — 自動化は、標準化の世界で議論される基本的なトピックであり続けています。自動化により、セキュリティを大規模に、効率的かつ確実に実装できるからです。デジサートは、ACME を拡張して複数のサプライヤーの証明書の取得(draft-vanbrouwershaven-acme-auto-discovery)をより適切にサポートする取り組みを後押ししています
ソフトウェアサプライチェーンの透明性 — ソフトウェアサプライチェーンの透明性への取り組みは加速しており、組織がソフトウェアの発行元について、より多くの情報を得られるように進展しています。この作業は IETF SCITT 作業グループで実施されており、ソフトウェアの発行元についての証拠を提供するデジタル台帳が使用されています。
IETF の次回会合は 11 月にプラハで開催される予定です。そのときにまた、最新情報をお届けします。デジサートブログに登録して、CA/B フォーラム、IETF、その他の重要なグループを含む、デジタルトラストの標準をめぐる動向の最新情報をご覧ください。
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