デジタルトラスト 10-12-2022

ゼロトラストでデジタルトラストを実現する方法

Jason Sabin
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デジタルトラストもゼロトラストも、サイバーセキュリティの分野でよく耳にする言葉ですが、それぞれの意味と違いをご存知でしょうか?

あらゆるものがインターネットにつながるこのコネクテッドな世界では、もはや従来の境界線は意味をなさず、従来のセキュリティ対策も通用しません。プライベートと仕事の境界線が曖昧になり、人々は常にインターネットに接続しています。デジタルトランスフォーメーションの加速に伴い、対面コミュニケーションは、多数のデバイス、システム、およびネットワークを必要とするデジタルコミュニケーションに取って代わられました。ところが、同時に脅威の大きさも拡大しています。そのため、オンライン上で、いつ、何を信頼すべきかを知ることは、これまでになく困難になっています。

IoT デバイスによるオンラインのやり取りであろうと、道路標識であろうと、デジタル文書であろうと、利用者には自分のデータが安全に保護されている、自分がインターネット上でやり取りしている企業が信頼できるという確信が必要です。このように、個人や企業がデジタル空間でアイデンティティを安全に確保しながらオンラインでやり取りできるようにするためにデジタルトラストが必要であり、デジタルトラストを実現する 1 つの方法がゼロトラストです。

デジタルトラストとゼロトラストの比較

デジタルトラストとは、自分がインターネット上で行っているやり取りが安全であると、誰もが確信を持てるようにするものです。ユーザー、ソフトウェア、サーバー、デバイス、文書、デジタルコンテンツ、アイデンティティなどを保護する、コネクテッド社会のバックボーンがデジタルトラストです。企業がデジタルトラストを構築し維持するためには、安全性、プライバシー、セキュリティ、信頼性をユーザーに提供する能力を示す必要があります。デジタルトラストを構築するには、基準の順守、コンプライアンスと運用の維持、トラスト管理の使用、接続されたエコシステムへの信頼の拡大などをはじめとする複数の構成要素が必要です。デジタルトラストの構築にはさまざまな側面が関係しますが、デジタルトラストを実現し、ユーザーにセキュリティを保証する方法の 1 つとして、ゼロトラストアーキテクチャを使用することが挙げられます。

ゼロトラストとは、デフォルトですべてのアクセス要求に検証を必要とするセキュリティ手法です。ゼロトラスト手法では、IP アドレスに基づいてデジタルアイデンティティを検証するのではなく、PKI (公開鍵基盤)、MFA (多要素認証)、SSO (シングルサインオン)などといった適応的な認証方法によってデジタルアイデンティティを定期的に検証する必要があります。2021 年に米国で連邦政府にゼロトラスト手法への移行を指示する大統領令が発令されるなど、ゼロトラストは近年ますます採用が進んでいます。なぜなら、ゼロトラストはセキュリティリスクを軽減し、侵害の検知にかかる時間を短縮できるからです。

このように、ゼロトラストが「決して信頼せず、常に検証する」要件だとすれば、接続されたすべてのデバイス、サーバー、または文書の信頼性が認証されたときに実現できる結果がデジタルトラストとなります。言い換えると、ゼロトラストポリシーを導入することはデジタルトラストを実現するための 1 つの方法です。

デジタルトラストとゼロトラストの中核である PKI

デジタルトラストとゼロトラストの両方を実現するための中核となるのが PKI です。PKI はゼロトラストアーキテクチャに必要な認証、完全性、アイデンティティを提供し、人やシステムや組織にデジタルトラストを提供します。PKI は、ネットワーク上のすべてのユーザーやデバイスを識別するために必要な認証と、組織全体の通信の暗号化を実現し、データとシステムの完全性を維持します。PKI はゼロトラストの実現に必要なアイデンティティを提供する実証済みの手法であるため、IT セキュリティ部門エグゼクティブの 96% が、ゼロトラストアーキテクチャの構築に PKI が不可欠であると考えています。 

ゼロトラストの実現を通じてデジタルトラストの実現を支援するデジサート

企業はデジタルトラストを確立して維持することにより、ユーザーにとってよりセキュアで信頼できるオンライン体験を実現できます。デジタルトラストのリーダーであるデジサートは、企業によるデジタルトラストの構成要素(基準、コンプライアンスと運用、トラスト管理、コネクテッドトラスト)の適用をお手伝いすることができます。デジタルトラストのプラットフォームである DigiCert® ONE は、Web サイト企業アクセス、通信、ソフトウェア、アイデンティティ、コンテンツ、デバイスを保護し、パブリックトラストおよびプライベートトラストの幅広いニーズに対応する一元的な可視化および管理機能を提供します。デジサートは、受賞歴のあるソフトウェアと、基準、サポート、運用において業界のリーダー的存在であり、世界中の大手企業から選ばれるデジタルトラストプロバイダーです。

たとえば、米国商務省標準化技術研究所(NIST)と共同でゼロトラストコンソーシアムを立ち上げ、最新のベストプラクティスを活用したゼロトラストアーキテクチャの例を開発中です。また、デジサートはゼロトラストアーキテクチャを導入した経験があるため、数十万もの従業員と接続ポイントを抱える大企業がアイデンティティおよびアクセス管理を簡素化する際の課題を熟知しています。

ゼロトラストを導入してデジタルトラストを実現することをお考えの方、デジサートのデジタルトラストを確保するプラットフォームにご興味をお持ちの方は、jpn-info-pki@digicert.com までメールでお問い合わせいただくか、営業担当へのご相談ください。